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番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(北里大学 獣医学部 教職課程 教授)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 執行役員 デジタル局長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局次長 編成本部長)

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第658回番組審議会

青森放送では、12月2日に第658回番組審議会を開催し、

ラジオ特別番組 
       『いまを知る ~古屋敷裕大に届いた見えない世界~
 
             ( 5月19日(日) 21:00 2151 放送 )を審議しました。

 
【番組内容】

青森放送では視覚障がい者によるラジオ番組『RAB耳の新聞』を、昭和53年・1978年5月から長きにわたり毎週放送しています。企画から取材、編集、出演までを自ら担当しているのが、7人の目の不自由なパーソナリティたちです。

一方、階上町のシンガーソングライター・古屋敷裕大は昨年12月のラジオチャリティ『ミュージックソン』で初めてメインパーソナリティをつとめ、スタジオで『RAB耳の新聞』のパーソナリティたちに話を聴くことになりました。そのときのテーマがこの番組のタイトルにもなった「いまを、知る」です。

その中で、全盲のパーソナリティ・小田垣康次さんのリポートを聴き、視覚障がい者の多くが利用している、音の出る信号機の現状を知らされます。そして、弱視のパーソナリティ・棟方庸子さんからは防災士の試験に挑戦した顛末、全盲のパーソナリティ・南舘邦士さんからは障がい者と戦争について教えられました。

『ミュージックソン』終了後、さまざまな問題が
自分の周囲にも存在することに気付いた古屋敷は、今度は自ら彼らのもとへ取材に向かいました・・・。

この番組は、2月の番組審議会で『ミュージックソン』を議題にした際、次回の『ミュージックソン』前に、ダイジェストを放送するよう助言を頂いたのをきっかけに制作しました。12月8日()に再放送予定です。その際は番組の前後に古屋敷のコメントを加え、今年の『ミュージックソン』の概要を説明します。




メインパーソナリティ :古屋敷裕大(ふるやしき ゆうた)

耳の新聞パーソナリティ:小田垣康次(おだがき やすじ)

            棟方 庸子(むなかた ようこ)

            南舘 邦士(みなみだて くにお)

アナウンサー:     橋本 莉奈(はしもと りな)

審議委員からの感想・意見

  • 古屋敷さんは感受性が豊かで、素直に受け止めることができる人だと感じた。彼自身が様々な問題点に気付いたり、もっと掘り起こしたい意欲が出たのだろうという印象を受け、好感をもって番組を聞くことができた。昨年の「ミュージックソン」のスピンオフ作品だが、メインパーソナリティである古屋敷さんの視点で、新たな取材やコメントを加えた点が有意義であり大事。大切なことを再度伝えたり再利用する方法は有効だと思う。
  • 昨年の放送から気付きを得たメインパーソナリティが、関係者をあらためて訪ねる展開の意外性に期待感が高まり心が躍った。2月に審議した「ミュージックソン」のダイジェスト版に取材後の感想や考察が加わって、より深みのある良い番組になったと思う。心惹かれる場面が多く、オープニングのミステリアスなコメントも印象的。切り込んだ質問もいい。目の不自由な人たちの心の叫びが伝わった。2月審議会での提案を汲んでもらえたのは感慨深い。
  • きちんと足を運んで取材を重ねる姿勢がリアリティーにつながった。古屋敷さんの語りには趣があり、心のつぶやきのような伝え方が印象的で効果があったと思う。私自身も知らないことが多すぎると感じた。戦時中の話などもっと知ることが必要。防災士の資格を取得した棟方さんも、大変な苦労を乗り越えてきたのだろう。押し付けず気付かせる構成で古屋敷さんのつぶやく感じがうまくマッチしている。再放送してもらえたのはとても良かった。
  • 古屋敷さんを通じてリスナーが学び、考えることができる番組だった。当事者の苦労を丁寧に掘り下げたことでより理解が深まった。“世の中の在り方”に疑問と怒りも覚えた。視覚障がい者にとってとても大切な“音”と、その“音”を紡ぐミュージシャンの古屋敷さん…南舘さんとのセッションは新たな交流のヒントになり得るのではないか。彼の心の衝動から始まり、やがて、ライフワークになっていくかもしれない。様々な課題解決につながることを願う。
  • 視覚障がいのある方に寄り添う古屋敷さんの姿勢に強く心を動かされた番組。
     音の出る信号機には方向を知らせる役割もあるなどの説明も分かりやすく、存在価値や重要性を認識できた。“知らなかった”“気付きもしなかった”現状が胸に刺さるようだ。防災士の資格取得に挑戦した棟方さんの言葉や姿勢には感服する。南館さんの戦争の話は何度聞いても強く印象に残る。南舘さんの話を地域の子どもたちに伝える活動ができるような連携を考えていきたい。
  • さらに取材を重ねて内容が深まった番組の意義は大きい。音の出る信号機の仕組みを非常に詳しく丁寧に伝えていたので音の意味がよく分った。だからこそ、信号音を停止している夜間の危険性が高まることも理解できた。白杖シグナルについては初めて知ったので今後の参考にしたい。聾学校の生徒と一緒に歌う場面に音楽の力を感じ、「花はどこへ行った」の歌詞は胸に刺さった。「ミュージックソン」が進化していく番組だと感じられ、期待感が高まった。
  • “知らなかったことを知る”ことで、“当たり前のことが当たり前ではない”ことを強く感じた。何か一つでもできることを続けていきたい。“見よう”としなければ、何も“見えてこない”のだということも痛感した。“見よう”とする気持ちを大切にしたいと思わせる番組。南舘さんが戦争を語る場面はやはりショッキングだったが、弱い立場にある人や少数の立場の人たちのことも考えていかなければならないと強く感じる番組だった。
  • 2月に審議した「ミュージックソン」のダイジェスト版から幅が広がり、ますます深くなっている。作品が企画され実際に放送されたことがうれしい。爆音からスタートした番組冒頭に気概を感じた。古屋敷さんが実際に出向いて取材したことがすばらしく、昨年の彼からの変化を感じる。今年の「ミュージックソン」がより楽しみになった。ラストのナレーションが総括になっている。さらなる向上を目指す心意気を感じる印象深い番組に仕上がったと思う。