大量発生の魚が原因か?耳吊り養殖の貝殻がボロボロに…「来年は母貝ほとんどありません」陸奥湾ホタテにまた“苦難” 青森県野辺地町
耳吊りで養殖されている陸奥湾ホタテが貝殻ごと食べられる被害が明らかになりました。
ほぼ全滅した地域もある被害、原因はある魚による食害と見られています。
船で向かったのは、野辺地町沖の陸奥湾で耳吊りをしているホタテの養殖施設です。
★漁協の職員
「全部食べられている」
「何%くらいでしか残っていないですね」
引き揚げると貝がボロボロになったホタテが。
貝柱などの中身もなくなり、生きている貝はわずかだけでした。
一体何があったのでしょうか。
★野辺地町漁協 砂原則行組合長
「タイ!確実にタイ!」
「さっきみたいに歯形が付いている」
原因はタイの食害とみられています。
耳吊りのホタテは野辺地町漁協が増産に向けた母貝にしようと大切に育てていましたが、ほぼ全滅とみられています。
漁協は1,000万円から4,000万円ほどの損失になると見込んでいます。
陸奥湾内では平内町漁協や横浜町漁協でも同様の被害があるということです。
★野辺地町漁協 砂原則行組合長
「小さいから作業ができなかった大きくなるの待っていて」
「時期的にはいつもより1か月くらい遅れている そのせいもあるけど…」
ことしの陸奥湾ホタテは成育が遅れていて、いつもの年より1か月ほど遅く耳吊りを始めていました。
漁協は海に入れたばかりの貝に付着物が少なく、タイが食べやすい状態だった可能性もあるとみています。
陸奥湾ではことしタイの数も多く見られているということです。
★野辺地町漁協 砂原則行組合長
「対策はできません 漁協ではどうしようもありません…赤字経営ですから」
「来年は母貝ほとんどありませんという状態です 野辺地地区はもう…」
苦境が続く陸奥湾ホタテ。
来年度の水揚げにも影響が懸念されます。