「被害を軽減できるように…」実証実験でタイがホタテを捕食する実態が明らかに!陸奥湾内で“ほぼ全滅”など被害深刻化するなか対策を調べる 青森県平内町

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青森 2025.07.21 19:07

陸奥湾でタイによるホタテの食害が深刻化している問題で、実証実験により小さい貝が食べられる実態が明らかになりました。

実証実験を行っているのは平内町の県産業技術センター水産総合研究所です。
陸奥湾で耳吊り養殖されていたホタテがタイに食べられた被害を受けた対応で、どの大きさの貝が食べられるのか実験しています。

★青森放送 長澤瑠璃子記者
「こちらの水槽に大きさの違う耳吊りホタテ4センチから9センチのものを入れて、マダイを泳がせてその様子を観察しています」

こちらは実験の早送り映像です。
画面左側のロープにつるされた4センチから5センチほどの小さいホタテは、わずか数日ですべて貝ごと食べられてしまいました。

★県産業技術センター水産総合研究所 小谷健二研究管理員
「残っているサイズのホタテ貝が同じように捕食されていくのか、そうでないのかというところを引き続き追いかけて試験を続けたいと思っています」
「今後また同じような食害などが発生した際に、そのデータをふまえて漁業者の方に対策を迅速に提供して、被害を軽減できるようになる」

野辺地町漁協では食害で耳吊り養殖のホタテがほぼ全滅しました。
高水温などの影響で稚貝を十分に確保できないなか食害で追い打ちをかけられた形で、被害額は2億6千万円を超えています。
漁協は再生に向けてこの秋地巻き放流を行う予定で、稚貝の購入費用など町に支援を求めています。