担い手減少も・・・「まだまだスイカを作りたい」 存続危機乗り越え 「屏風山スイカ」小玉から出荷 1箱4玉で10万円のご祝儀価格 

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青森 2025.06.30 19:55

つがる市の夏の味覚「屏風山スイカ」です。
組合員の減少による存続の危機を乗り越えて、ことしも人気のブランドスイカの出荷が始まりました。


五所川原中央青果で行われた屏風山スイカの初せり。
一般的なスイカの糖度は8から12度ほどですが、屏風山蔬菜生産組合の屏風山スイカは…。

★糖度測定「14.2」

地域特有の寒暖差と、水はけの良い土地によって育まれた甘さが特徴のブランドスイカです。

★試食した人
「甘いですね ことし雨少ないんで、けっこう糖度上がってます」
「おいしい。おいしいよ」

組合の設立からことしで61年。
初せりはいつもの年より2週間ほど遅く、初めて小玉スイカからの出荷となりました。
その理由は組合員の減少です。
去年まで大玉のスイカをハウス栽培し、1番早く出荷していた農家が組合を脱退。

当初は100人以上いた組合員も20人ほどにまで減り、全員が65歳以上です。
担い手の減少や高齢化によって設備管理などが難しくなり、去年これまで使用していた選果場は売却しました。前の組合長も脱退し一時は組合を解散するという話になりましたが…。

★屏風山蔬菜生産組合 神成誠治 組合長
「まだまだスイカを作りたいというメンバーが組合存続と」

「屏風山スイカ」のブランドを失いたくない。神成誠治さんが新しく組合長となり残った農家たちで規模は縮小しても組合を存続することに。

無事に初せりを終え最高値は小玉スイカ1箱4玉で10万円のご祝儀価格が付けられました。

★屏風山蔬菜生産組合 神成誠治 組合長
「当組合でははじめて小玉スイカの初出荷で期待通りの単価でしたので安心しました」

★五所川原中央青果営業部 吉田叫 係長
「全国に屏風山のスイカを求めている消費者の方がいると思っています」

来月下旬にはいよいよ露地栽培の大玉スイカの出荷が始まる見込みです。