「社会保障政策」はどうする?候補者の政策や考えを比較【2025参議院選挙・青森】

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青森 2025.07.10 20:31

参議院選挙の特集「候補者に聞く」。
きょうは年金や医療・介護などの「社会保障政策」について、5人の候補者に具体策を聞きました。

ことしで「団塊の世代」が全員75歳以上に。
およそ5人に1人が後期高齢者となります。
少子高齢化が進む中医療や介護など社会保障制度をどのように維持していくのかが大きな課題です。

現役世代が減る中、年金は誰にどの程度の負担を求めるのか責任ある設計図を示すことが求められています。

自民党の現職 滝沢求さんは、多様な働き方に対応した厚生年金の適用拡大など年金制度改革に取り組むとしています。
将来的な基礎年金の底上げであらゆる世代の給付水準を確保すると訴えています。

★自民・現 滝沢求候補
「年金制度については安心な老後のために厚生年金の運用拡大を通じて、より手厚い給付を受けられる人を増やすことが大事だと考えております。若い方から高齢者まで働きやすい仕組みとしていきたい。基礎年金額の支給額の底上げも図っていきながら、いわゆる就職氷河期、この世代の方々に対する制度の信頼を回復しながら、給付水準を確保していくことが大事」

立憲民主党の新人 福士珠美さんは低所得の高齢者の年金に一定額を上乗せするなど、年金だけで暮らせるよう改革する考えです。
医療や介護など、社会基盤を支える人の処遇改善にも取り組むとしています。

★立憲・新 福士珠美 候補
「年金に関しましては、すべての世代の年金底上げを図りまして年金だけでしっかりと生活していける、そういう額を差し上げる。持続可能な年金制度改革というのを進めていきたい」
「医療に関しては支援も必要であると思いますし、福祉であるとか介護の事業所がしっかりと経営を継続していくことができるように支援をするということも必要だし、従事者の人たちの処遇改善であるとか、その賃上げというのも同時にやっていかなければならない」

参政党の新人 加藤勉さんは、まずは収入を上げる政策が必要としています。
また社会保障費の負担を減らすため予防医療に力を入れ、医療費を削減できれば現役世代の負担が減ると訴えています。

★参政・新 加藤勉 候補
「今担っている若者たちの数はどうしようもないので、収入を上げればその負担率は相対的に下がる」
「高齢者の方たちも医療費がかなり使ってかかっているので、それを削減する方向に無理して必要な人が(薬を)飲むなと言うのではないですよ 必要なくても飲んでいる薬を消費している人も中にはいるのではないでしょうか。そういう人たちは健康になってもらって、医療費の削減それで保障に充てる そういうことで若者たちの負担が下がることにもなる訳ですよね」

共産党の新人 荻野優子さんは国防費などを生活保障の財源に充てる必要性を訴えています。
生活保護は「生活保障制度」に名前を改め、必要とするすべての人が利用できる仕組みに変えるとしています。

★共産・新 荻野優子 候補
「社会保障のお金をどんどん確保していく必要があると思うし、やっぱりそこの財源は大軍拡予算や大企業優遇の政治を転換して、しっかりとその若い世代も高齢者もみんながちゃんと安心して医療、介護を受けられるように予算をつけていくことが大切だなと思いますし、それを訴えて頑張りたい」
「子育ての経済負担が重いという声も聞かれていますし、生活保護という制度を『生活保障制度』として最低限度の生活ができるように引き上げていく」

政治団体NHK党の新人 佐々木晃さんは今の社会保障制度を維持すると訴えています。

★N党・新 佐々木晃 候補
「(社会保障政策は)現状維持で大丈夫だと思います」
「今の制度はそんなに悪くないと思います基本的に」
「アメリカと比べると日本の方が制度的にすぐれている 国民保険とかないですよね」

それぞれの考えをおさらいします。

滝沢さんは「厚生年金の適用拡大基礎年金の底上げも」

福士さんは「すべての世代の年金底上げ医療・介護従事者の処遇改善」

加藤さんは「収入を増やす政策予防医療に力を入れ医療費削減」

荻野さんは「生活保護を生活保障制度に財源は国防費などから転換」

佐々木さんは「今の制度を現状維持する」でした。