■「思い出のデニムに新しい命を」 鳴門のリメイク作家【徳島】(徳島県)
豊成さんは、破れたりサイズが合わなかったりで、もうはかないけど「捨てられないデニム」ってありませんか?。
そんな思い入れのあるデニムに、新しい命を吹き込む女性がいます。
きっかけは、最愛の息子さんの何気ない一言でした。
バッグやポーチ、ブローチなどといった、大小さまざまな作品。
これらは、すべて1本のデニムからリメイクされたものです。
◆鳴門市の工房
鳴門市北灘町にある折野工房。
◆デニムリメイク作家
こちらの工房で活動しているのは、デニムリメイク作家「Michelle」こと、吉岡美千恵さんです。
吉岡さんはその手で、古くなったデニムに雑貨としての新しい命を吹き込みます。
この日は、週末のイベント出展に向けて、バッグを製作していました。
◆「生地を無駄にしない」
ハサミやリッパーなどを使って、デニムを解体していきます。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「なんかいいでえねえ、この感じ。おしゃれですね」
「このままバッグにしたら、めっちゃ可愛いよねえ」
吉岡さんのこだわり。
それは、生地を決して無駄にしないこと。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「小さいパーツを捨てずに、どこかで生かしてあげたい、端っこになる部分が、すごくいい味を出してくれるときがある」
「そこを活用して、ポーチのどこかにつけたりして使いたいというこだわり」
解体が終わったら、型紙に合わせて生地の組み合わせと配置を考えます。
メインの生地は決まりましたが…。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「白っぽい生地を入れたいなと思って、迷っています」
「あ!、これにしよう」
「ちょっと夏っぽいのが欲しいかな?」
◆生地を組み合わせ
納得のいく組み合わせが決まらなければ、半日悩むこともあるそうです。
◆慎重に縫い合わせ
悩んだ末に選んだ生地を組み合わせ、慎重に縫い合わせます。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「片面がやっと完成、ええ感じちゃうん」
◆マルシェで販売
作品の種類は、コインケースやショルダーストラップ、造花など、多岐にわたります。
元々ハンドメイドが好きだったという吉岡さん。
以前は仕事のかたわら、ペーパーナプキンを使って、様々な作品を製作していました。
しかし49歳の時、吉岡さんを病が襲います。
両胸の乳がんでした。
幸い、手術は成功しましたが、後遺症で肩凝りがひどくなり、ついには生活の一部でさえあった創作活動を諦めようとしました。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「ハンドメイドももう全部やめようかな(って思った)。やる気も全部なくなって」
「生きていくのが、不安な状態になった」
そんな時、たまたま息子さんのためにバッグを作ることになりました。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「外にも出れる状態じゃなかったので、家にあるちょっと気に入っていたデニムを解体して」
「シャツをカットしたものを一つ、バッグにして持たせてあげようと思って」
「渡したら、(息子が)『ええでえ』って気に入ってくれたもんで、それがきっかけ」
◆きっかけは息子の一言
英慈くんの言葉が、沈んでいた心を明るく照らしてくれました。
以降、デニムをリメイクした作品をイベントなどに出品、すっかりこのジャンルのとりことなったのです。
◆ワークショップも
先日のマルシェでは作品販売のほか、子どもたちを相手にワークショップも開催しました。
(記者)
「作ってみてどうでしたか?)
(マルシェに来た子ども)
「楽しかった!」
(子どもの親)
「いろんな作品がかわいいいので、いつも楽しみに(SNSを)見ています」
(マルシェに来た女性)
「チャックやボタンを工夫しているのがすごい好きで、ファンです」
人生の忘れられないワンシーンで、はいていたデニム。
そんな思い出の一枚に吉岡さんは、新たな命を吹き込みます。
(デニムリメイク作家・吉岡美千恵さん)
「たまたまデニムが好きで、デニムリメイクをやっている」
「健康で誰かと繋がって、ずっとデニムリメイクを続けられたら一番いいかな」
ご紹介した吉岡さんの作品などに関するお問い合わせは、吉岡さんのアトリエのある「折野工房」のホームページからアクセスしてください。
(折野工房 詳しくはこちらから)
https://starfish-zero.net/orinokoubou/ [https://starfish-zero.net/orinokoubou/]
(06/11 18:45 四国放送)
・TOP
Copyright(C)NNN(Nippon News Network)