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民家に巨大な岩が落下! 雨が止んだあとも要注意【徳島】(徳島県)



5月26日、阿南市の民家に巨大な岩が落下していたことが分かりました。

幸い住民にけがはなかったものの、建物の一部が被害を受けるなど一歩間違えれば大惨事です。

原因などについて取材しました。

落下した巨大岩

もし、あなたの家にこんな岩が突然落ちてきたら…。

(近隣住民)
「山から土砂崩れのような音がして、岩が転がってきたんです」
「ぞっとしますね」

巨大な岩が落下したのは、阿南市深瀬町の小野一郎さん67歳が住む民家です。

5月26日午前11時ごろ、裏山の斜面から落下し、岩は住宅と倉庫の間で止まりました。

(岩が落下した家に住む・小野一郎さん)
「まさか、こんな大きな岩が落ちてくるとは思いませんでした」
「あまりにも大きすぎて、開いた口が塞がりませんでした。岩塊が少しでもずれてたら壊滅状態だったなと」
「仕事に出ていて居なかったので、それは不幸中の幸いだと、近所の人に言われました」

重さ10トン以上

岩は、高さ1.8メートル、幅3メートル、重さは10トン以上あるということです。

ガードの上をのりこえて・・・

(岩が落下した家に住む・小野一郎さん)
「山の中腹からストーンガードの上をのりこえて、(物置小屋の)屋根に当たって落ちた」

落石の影響で給水管が壊れ一時、水が使えなくなったほか、倉庫の扉が開かなくなるなどの被害が出ました。


「土砂災害特別警戒区域」

このエリアは県から「土砂災害特別警戒区域」に指定されています。

また、阿南市によりますと、周辺には他にもいつ落ちてきてもおかしくない大きな岩が存在しており、安全とは言い難い状況です。

今回の落石にはどのような原因が考えられるのか、徳島大学環境防災研究センター蒋景彩センター長に聞きました。


落石の原因は?

(徳島大学環境防災研究センター・蒋景彩 センター長)
「この落石の写真見てみると、非常にきれいな面がひとつ、つるっとした面がはっきり見えてきて」
「この面が傾斜になっていて、斜面の方に雨の影響とかによって、面の部分に沿って落ちてきたという可能性が考えられます」


岩盤の「節理」で不安定に?

岩盤には、節理と呼ばれる亀裂ができることがあり、今回はそれによって不安定になっていたところを、落石2日前の大雨の影響を受け、岩盤の表面がはがれるように落下した可能性があるということです。

(徳島大学環境防災研究センター・蒋景彩 センター長)
「こういう斜面崩壊や落石は、雨止んだ後、台風の過ぎた後の1日2日は気を付けた方がいい」

(岩が落下した家に住む・小野一郎さん)
「はやくこの石をのけたいなという気持ちがあって、市にお願いする形になるんかな」

市の予算で対処するとすれば、岩の撤去とストーンガードの修復は、はやくて年末になるということです。

あと半年もこのままにするくらいならと、小野さんは全額自己負担で岩を撤去することも検討しています。

まさにこれから、大雨の季節がやってきます。

危険な地域にお住まいの方は、自治体からの情報に注意し、一刻もはやい避難を心掛けてください。

(06/10 18:19 四国放送)

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