■米のプロ“お米マイスター”に聞く!備蓄米のような古米でもおいしく食べるコツ 洗米の回数に…米油(福島県)
今回の備蓄米の多くが、2022年産や2021年産のいわゆる「古古米」「古古古米」です。古い米は、一般的に独特なにおいがするとか、硬さがあるといいますが、備蓄米のような古米でもおいしく食べるコツを、米のプロ「お米マイスター」に聞いてきました。
取材したのは、いわき市にある米の卸専門店。民間が主宰する米の資格=「お米マイスター」を持つ井塚雄三さんです。井塚さんは、最高ランクの「五ツ星お米マイスター」の資格を持っています。
用意したのは、番組スタッフの自宅にあった2022年産の米=いわゆる「古古米」。専用の機械にいれ、水分量を測ってみると…。
相馬屋 井塚雄三さん「13.5%、通常新米だと14〜15%なので、やはり少し落ちてるなって思います」
米が乾燥していました。これだと、食べた時に硬さを感じることがあるといいます。そんな米をおいしく食べるコツは…。
相馬屋 井塚雄三さん「最初の水をいれた段階で米はいろんなものを吸いますので、汚れた水は先に捨ててもらったほうがいいですね。それを2回繰り返して…」
まずは、米を研ぐ前に水ですすぐのを繰り返します。次に、この「洗米」の作業。通常は2回から3回が目安といいますが…
相馬屋 井塚雄三さん「備蓄米の場合は古いお米なのでニオイが気になる場合はこの工程(洗米)をもう一度繰り返してください」
古い米は、プラス1回、「洗米」する。これもコツです。ただ、力を入れ過ぎると米粒が割れてしまうため注意が必要とのこと。そして炊飯器にスイッチを入れる前にも、ひと工夫!
相馬屋 井塚雄三さん「これは「米油」になります。古米ですとふっくら炊き上がらないとかニオイが気になるということがあるので、油をちょっと入れることで米粒にコーティングをするんですね、それで炊き上がりがよくなります」
使うのがこの「米油」。米3合に対して小さじ1杯程度加えるのがおすすめということです。そうして出来上がったご飯。見た目には、大きな変化はないようですが…。米油を入れたものと米油を入れていない米を食べ比べてみます。まずは、米油を入れずに炊いたご飯から。
相馬屋 井塚雄三さん「味は問題ないんですけど、鼻から抜ける香りが古米のニオイがしますね」
続いて米油を入れたご飯はというと…。
相馬屋 井塚雄三さん「ニオイは多少ありますけど、米油なしよりは少なくて、さらに油をいれた分、口の中でほどけやすくなっています」
より、食べやすくなったようです。
相馬屋 井塚雄三さん「古いお米で一番気になるのはニオイというところになってくると思いますので、去年の秋に取れたお米とのブレンドもおすすめですので、ぜひお試しください」
井塚さんによると、同じ備蓄米でも酸化の進み具合などによって味やニオイに差があるといいます。気になるという人は、炊き込みご飯や炒飯などの料理に使うのも手だということです。
(06/09 18:50 福島中央テレビ)
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