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「高い。備蓄米は見かけたことがない」手に届かない備蓄米…どうなっているの?一方で安くお米を味わえる飲食店も 福島県(福島県)



政府の備蓄米の3回目の入札が始まりましたが、コメの価格は上昇が続いています。価格が安定するのは、果たして、いつになるのか。県内の今を取材しました。

価格高騰が止まらないコメ。21日に発表された、スーパーで販売される最新のコメの平均価格は5キロあたり4217円。前週よりも3円高く、15週連続の値上り。過去最高を更新しました。

価格を安定させるため、3月から農林水産省は備蓄米を放出していますが、なかなか落ち着かないコメの価格に、消費者も戸惑いを見せています。

■利用客
「ちょっと高すぎる。お米じゃなくてパスタなど違うものを選ぶことが増えた」

■利用客
「毎日食べるし、高校生の息子の弁当も作っているので。高い。備蓄米は見かけたことがない」

郡山市のこちらのスーパーでも、コメの販売価格は前年と比べると、2倍ほどになっています。農林水産省によると、これまでに備蓄米を21万トン放出していますが、輸送するトラックの不足などでスーパーなどの小売店や飲食店に流通したのは0.3パーセント程度の461トンにとどまっていますそのため、県内でもほとんど販売されていません。

こちらのスーパーでは利用客にコメを安く提供しようと、アメリカ産米を輸入し、国産米より2割ほど安い価格で2023年から販売しています。ただ、数量はまだ少ないそうです。

コメの価格高騰が止まらないなかでも、二本松市の「こめつぶ」では、比較的リーズナブルにメニューを提供しています。そのワケが?

■こめつぶ 小川裕司さん
「一番はうちのオーナーがコメ農家の娘。それで低価格で提供できる。」

コメの価格高騰を巡っては、備蓄米の流通の停滞も指摘されていますが、オーナー家族が収穫したコメを使うのであれば、当然、流通の影響も受けず安く仕入れることができます。

こちらの店では、昨今のコメの価格高騰をどう見ているのでしょうか?

■こめつぶ 小川裕司さん
「やはり以前と比べるとだいぶ高くなってきて一般の人は家計が大変だと思う。」

ただ、農家にとってみれば、昨今の生産コストの上昇もあり、安ければよいというものでもありません。

■こめつぶ 小川裕司さん
「(農家は)燃料とか肥料とか外国から取り寄せたり経費がかかっているのでは。(5キロで)5百円から1千円くらいは下がったほうが(消費者も)助かる。」

コメ価格の落ち着きが見通せない中こちらの店では、この秋、収穫される米を流通を通さずに、店で直売する計画もあるそうです。

■こめつぶ 小川裕司さん
「おいしいのを低価格でできる限り提供したいと考えている。」

日本の主食であるコメ。一日も早く価格が安定することが望まれています。


(04/24 18:44 福島中央テレビ)

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