■短角牛に魅せられてA牛の飼育から肉加工、販売まで挑戦する女性(岩手県)
岩手が全国シェア一位を誇る短角牛に魅せられて県外から移住した女性を、先週から2回のシリーズでお伝えしています。2回目は、牛を飼うことから肉の加工、販売まで行っている24歳のファイト溢れる女性を紹介します。
長野県出身の小野沢りんさん24歳。長野県の高校を卒業後、短角牛に魅せられ金ケ崎町にある岩手県立農業大学校で畜産を学びました。
3年前の2022年からは久慈市の地域おこし協力隊として、短角牛の飼育から闘牛の勢子さらに肉の加工、販売まで挑戦しています。
小野沢りんさん(24)
「かわいいです本当に。好きになりたての頃はただただ動物としてかわいいだけだった。実際にお肉を食べたらおいしいかわいいし私の中では最強じゃないかみたいな印象ですね 短角は」
私たちが小野沢りんさんに初めて会ったのは2年前の秋。久慈市山形町に江戸時代から続いていると言われている闘牛大会で勢子をしていました。
場内アナウンス「勢子は小野沢りんさん。こちらにも盛大な拍手をどうぞ」
Qりんさんとか若い人が柿木さんを頼ってきていますが、気持ち的にはどんなものですか
柿木畜産 柿木敏由貴さん
「他の地域ですと高齢者になって労働者不足というのが深刻な問題なんですけれど、多少なりとも若い方が関心を持って参加してくれるというのはすごく心強いなって思っています」
また、りんさんは久慈市山形町内で短角牛の加工と販売を専門に行っている短角考房北風土の佐々木透さんから、肉のさばき方の手ほどきを受けました。
北風土 佐々木透さん
「できる限りのことは若い子たちに私が持っている知識や経験は(伝えたい)。向こう10年間でこういう人たちが増えれば、短角の未来はまだ明るいなと思いますね」
2025年1月。久しぶりにりんさんと会いました。この時、新しいことに挑戦する胸の内を明かしてくれました。
小野沢りんさん
「北海道のお肉屋さんに研修に行くんですけれど、北風土さんで勉強してきて2年半くらい経ったんですけれど、他の方法も見たいなと思って行けるうちに行こうと思って今回知り合いのお肉屋さんに社長さんにお願いして2か月行ってくることになりました」
2025年2月 小野沢りんさんは北海道網走郡大空町に着きました。修行先の店は町内の一つの牧場だけの肉を扱うこだわりの店。牛の動き方から肉のつき方を学ぶなど実践的な修行ができました。
2か月の修行を経て久慈に帰ってきた小野沢さん。短角牛を食べる食文化を守る。闘牛を中心とする観光文化を守るとともにもう一つの大事なことを守ろうと決意しました。
小野沢りんさん
「私はお肉を売って肥育農家さんを増やして短角を肥育したら利益があるなってじゃ飼おうみたいな流れを止めないようにしようというのが2つ目ですね」
「牛がいると撮っちゃうんですよ、食べているところがかわいいので、こういうふうに写真を撮ったりビデオを回したり」
イノシシが牛舎に侵入「おーいこら堆肥食うなくちゃくちゃじゃないの」
7月いっぱいで久慈市の地域おこし協力隊の任期が終わる小野沢さん。市の補助はなくなりこれからは自分の力だけで暮らしを立てていかなければなりません。
小野沢りんさん
「自分のお肉屋さんの売り上げを伸ばすもっと取引先を増やすというのが一番の目標で、でも現実 始めたばかりでなかなな売り上げが行かないという問題もあるので牛を育てるほうもやって、加工場のほうもやって短角で生活ができるように準備する期間にしていく」
小野沢りんさん24歳。挑戦は続きます。
(06/17 18:35 テレビ岩手)
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