■「今までにない現象です」一大産地・平内町でホタテ水揚げ始まらず “かき入れ時”大型連休なのに半成貝が無い!視察した宮下知事は「これまでにない対応が必要」(青森県)
平内町ではすでに陸奥湾ホタテのハンセイガイが水揚げされる時期ですが、ことしはまだ…。
繁忙期の大型連休に間に合わず水揚げ量も激減の見込み、知事が現状を視察しました。
平内町の「ほたて広場」では、店頭に並ぶはずの半成貝がありません。
売られているのは3年物の成貝と稚貝のみ。
半成貝の代わりに、より小さい稚貝を仕入れるしかないといいます。
★ほたて広場 佐々木一二 館長
「半成貝がないという状況が大変です。お客さんから半成貝が良いという声があるので、ほたて広場としても残念です」
ホタテの一大産地、平内町では…。
★青森放送 菅原厚キャスター
「いつもの年ですと水揚げが盛んに行われている時期なんですが、漁に出ている船もいなければ水揚げするクレーンも動いていない そしてトラックに積み込むベルトコンベアも稼働していません」
本来であれば、この時期半成貝の水揚げの最盛期を迎える頃ですが、ことしはまだ始まっていません。
現状について漁師は…。
★ホタテ漁師
「カゴを揚げてみても全然入っていないので成長も良くないので、みなさん入れ替え作業をやっている成長を良くするために」
平内町での水揚げは大型連休明けにずれ込むとされていましたが…。
★ホタテ漁師
「多分この辺りだと(大型連休明けに)出荷する人はいないのではないか」
「出荷するような貝になっていない貝自体も薄くて」
こうした中、宮下知事が平内町の実態を視察しました。
小湊支所で水揚げした半成貝を調べたところ生存率は2割。
このうち出荷の基準を満たした貝は1割ほどに留まるということです。
★吉田達 所長
「10月くらいになると普通は成長し始めるんですが本当に去年は全然成長しない そのまま死んでいく貝も増えて実態調査以降もへい死率が高くなり、いままでにない現象です」
高水温に加えエサ不足というかつてない現象が成育に影響を与えているとみられています。
★平内町漁業協同組合 後藤石雄組合長
「状況的には過去最悪です」
「漁業者の生活面を一番にサポートしてもられれば」
宮下知事は水揚げが始まっている外ヶ浜漁協蟹田支所でも漁協関係者たちと意見を交わしました。
★宮下知事
「これまで起こったことのない事案が発生していると改めて認識した これまでにない対応が必要である」
「県民の経済を支えている産業という観点も含めて、まずは生産をしっかりすることが大事」
県漁連によりますと今年度の陸奥湾ホタテ水揚げ量は2万トンと予想され、2022年度までの5年間の平均と比べると3割未満となる見通しです。
県漁連などは県選出の自民党の国会議員に高水温に強いホタテ作りに向けた研究費の拡充や、収入が落ち込んだ加工業者への資金繰り支援を要望しました。
★自民党 津島淳 代議士
「なんとしても青森ホタテのブランドと産業 そこで働く人たちの暮らしを守るその決意を新たにしております」
津島代議士は県とも調整しながら国の関係省庁に要望する考えです。
(04/28 20:01 青森放送)
・TOP
Copyright(C)NNN(Nippon News Network)