■【水俣病】浅尾環境相が水俣で被害者団体と懇談 議論は平行線(熊本県)
水俣病は5月1日で公式確認から69年です。浅尾環境大臣は4月30日から水俣に入り被害者団体との懇談を行っています。
就任後初めて水俣市を訪れた浅尾大臣は30日夕方、6つの患者・被害者団体との懇談に臨みました。浅尾大臣は冒頭で去年の懇談の場で被害者団体側の発言中に環境省の職員がマイクの音を切ったことを改めて謝罪しました。
懇談では、水俣病の認定申請を2回棄却されている大戸迫智さんが幼少期からの症状が悪化し、手足のしびれなどでいま歩くこともできないと自身の症状を伝えました。
団体側は患者の認定制度の見直しを強く求めましたが、浅尾大臣は「最高裁判決でも今の認定基準は否定されていない」と従来の見解を繰り返しました。また団体側が「被害の実態を把握できない」と批判する脳磁計とMRIを使った健康調査の手法についても、環境省側は妥当性があると話し議論は平行線のままでした。
このほか団体側は、「去年から1年間実務者協議を通じて問題提起を行った。今後は環境省や県が水俣病の解決に向けたロードマップを示す時期だ」と主張しました。30日の懇談は、発言時間に制限を設けず、3時間あまり続きました。
浅尾大臣は1日午前、去年マイクを切られた松崎重光さんが参加する水俣病患者連合などとの懇談に出席し、松崎さんに改めて謝罪しました。午後は水俣市主催の慰霊式に出席します。
(05/01 12:11 熊本県民テレビ)
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