■【水俣病】長年研究してきた医師が国の健康調査手法を批判 浅尾環境相は30日から意見交換(熊本県)
5月1日に水俣病公式確認から69年を迎えるのを前に、水俣市で29日、水俣病の教訓や課題について考える集会が開かれました。
集会は、水俣病被害者・支援者連絡会が開いたもので、水俣病患者や支援者ら約80人が参加。長年、水俣病の研究を続けている水俣市の協立クリニック院長の高岡滋医師が「水俣病特措法による健康調査のあり方」と題して講演しました。
この中で高岡医師は、不知火海沿岸の健康調査で国が予定している脳磁計とMRIを使う手法について、「研究の対象者が極めて少なく、自覚症状と神経所見の項目がないことなどが問題」と指摘しました。そして、「医学的根拠のない水俣病の認定基準を抜きにして症状を調査することが求められているにもかかわらず、本来の目的に反している」と批判しました。
また、水俣病被害者互助会の下田良雄さんは、浅尾慶一郎環境相が30日に下田さんの義理の妹で小児性患者の田中実子さんを訪問した際、何を思うのか見届けたいと話しました。
去年、犠牲者慰霊式後の懇談の場で被害者のマイクが発言中に切られた問題を受け、今年は慰霊式前日の30日に浅尾環境相が水俣入りし、2日間の日程で意見交換を行います。
(04/30 12:18 熊本県民テレビ)
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